妄想する力としない力。

仕事をする時、できるかどうかは別として常にトライしてきたことがある。
まずは登場人物の洗い出しだ。顧客はもちろんのこと、供給側、関係者を洗い出す。
それぞれに、受け止め方の異なるセグメントがあればそれも抜けもれなく検討する。
新たに生まれるアクションにそれぞれがどう関わり、どう受け止めるか。これを考える。

そこには今まで自分が経験したことのない立場もある。インタビューもできていない立場がある。
そんな場合は、まずは合理的な反応を考え抜くことから始める。その先は感情だがここは難しい。
このあたりは勝手な思い込みになることが多い。でも考えておくと後で起きることとの比較ができる。
何十年もインタビュー、妄想、起きたこととのギャップの把握をやると、少しは精度が上がる。

そうした妄想や考え抜いた仮説に基づいて、戦略を立てるとある程度の確率で上手くいくと思う。
なぜ上手くいくか。なんとなく思うのは相手がセグメントで、個々人ではないからだと思う。
妄想通りにならない人も確実にいるはずだが、妄想通りになるひとも一定以上の割合で存在する。
全体を総じてみると、いい線に届いているというわけだ。これはこれで正解だと思う。

一方、自分が生活をする中での出来事は異なる。相手が明確に存在するから確率は当てはまらない。
どう思うかには確率でなく、答えがある。あの有名な〇〇の猫で出てきそうな話だ。
ここはいくら妄想をしたとしても難しい領域だ。どちらかと言えば、感情で判断した方がいい領域だ。
その瞬間に思ったことを信じた方がいいような気がする。そうしないと、何もできなくなる。

あれこれ考えて、こうしたらこうなる確率がこのくらいで。。。これでは全く結論が出せなくなる。
統計が当てはまる場合は、妄想力を使う。AIを使うのも良い。当てはまらない場合は感性を信じる。
ついつい何にでも妄想を当てはめてしまう癖があるが、ここは注意をすべきところだ。大火傷する。
いわゆる職業病だろう。でも、妄想があると新しいことが生み出せやすい。ここは大きな利点だ。