少し遠くにも行きたくなる

地方の街に行くことが多くなった。どの街に行っても同じ課題を持っている。
それは回遊をどう実現するかだ。地方では東京のように見どころが密集していない。
点在している見どころを、なるべく多く回ってもらえるための工夫が大事になる。
そのために、まず必要なのは見どころを、抜け漏れなく棚卸しすることだ。

ガイドブックに載っているところはもちろん、それ以外も掘り起こすことが大事だ。
特に、少し離れた見どころの間に他の見どころがない場合は、なんとか見つけたいものだ。
もちろん、両方を便利なモビリティでつなげば解決はするが、寄り道ができる方がなお良い。
間になにもなければ、モビリティの中で楽しめる工夫を盛り込んでも良い。移動時間が楽しめる。

例えば、モビリティが船であれば非日常を感じられ、景色も陸上とは異なったものになる。
今後は自動運行などの技術導入もあるので、船頭の手配なども不要となり、実現性は高まる。
人の乗れるドローンなども低速の超低空飛行であれば、意外と近未来に実現可能だろう。
もちろん、既に使える一人乗りの電動車などもあるので、普及が望まれるところだ。

こうしたモビリティが活躍するためには、車との関係の見直しが必要になる。
車の乗り入れを制限する場所を増やしたり、境界に駐車できるスペースを作ったりしたい。
車速を思い切って制限すれば、低速モビリティとの混合交通も可能かもしれない。
モビリティの種類や使い方にあった街のルールづくりなどが必要になるのだと思う。

もう一つ大事なことがあると思う。景観だ。見どころに行ったら次の見どころが見えるのがいい。
もちろん、遠すぎては行けないが、少し遠くても見えると行ってみたくなるのだと思う。
少し標高の高いところや開けたところに見どころがあり、たくさんの見どころが見えるのが良い。
スマホやガイドに載せることも大事だ。でも現地で見せる工夫なども是非考えてみたいと思った。