昨日は工場見学をした。鍛造や熱処理、そして切削の作業をしている工場だ。
目的は原価を下げるアイディアを考えること。できれば短期に実現したい。
原価といえば、原材料、設備による加工、運搬といったプロセスが絡む。
もちろん、そこに投入するエネルギーや人も原価の対象になる。
原価を下げるならこうした原価の構成要素の何かを下げることが必要となる。
今回は運搬という作業に着目した。通常は人とマテハン機器の組み合わせでやる。
マテハン機器とは、マテリアルハンドリングの略で、運搬機器と言っても良い。
どこでどんなマテハン機器を使って、人の役割は何にするかで原価は大きく変わる。
鍛造部品の組み立て工程を見た。一つ目の工場ではかなりの量産をしていた。
そこでは同じラインが幾つも並び、かなりの時間同じものを作り続けていた。
いわゆる段取り替えが少なく、組み立てにさせる環境を作るべきと思った。
故に、運搬専用の人とマテハン機器のペアでその環境を実現したい。
一方、同じ鍛造部品の組み立て工程でも、次の工場では多品種少量生産をやっていた。
運搬の準備も加工の段取りもかなり存在していて、煩雑な印象を受けた。
であれば、1つ目の工場とは異なる役割分担があっても良いと感じた。
運搬は自動で搬送ロボットにやらせる。部品置き場と加工場の往復は自動だ。
そうすると、運搬の準備だけに集中できるので運搬の人が減る。加工の人は少し仕事が増える。
加工の段取りに加えて、部品の受け入れがあるからだ。これだと出来高が減るので加工の人を増やす。
減った運搬の人の一部を加工の人に当てればいいからだ。こうすると面倒な往復がなくなる。
出来高も減らずに工場で働く人の数を減らす可能性が出る。あ、これなら原価が下がるように思う。