スローガン。

企業や団体などが、組織に関する情報、主張や理念、活動目的を短い言葉で表したもの。
これがスローガンだ。この定義だと少し固い感じがするがコミュニティ活動にも使えると思う。
例えば、群馬県には% for Artというスローガンがある。これはアートの普及を目指したものだ。
毎年、ある予算の一定割合を必ずアートに充てようというもので、持続的な取り組みを促す。

これがうまく回り始めると、毎年毎年アートに関わるものが街に増えていく。
しばらく経つと、街にアートが溢れる状態になるだろう。アートのある暮らしが生まれる。
そこにはアートに癒されるひと、刺激を受ける人がいる。物思いに耽るひともいるだろう。
一方で、アーティストの仕事もたくさん生まれているはずだ。仕事として成立するようになる。

うまく回らないとしたらどんな場合だろうか。おそらく、確保した予算の使い道がわからない場合だ。
もちろん、アートでうまく行った事例はあるのだから、それを真似ればいいだろう。
でも、うまく行った事例を一覧で見れるわけではないので、なかなか自分に合うものに辿り着かない。
辿り着いたとしてもどのくらいの費用が掛かるかがわからないと、コンタクトするのも躊躇する。

そうだ。アートワーク、デザインワークの種類が見える化されていることが大事なんだ。
いま成功しているパターンはどのくらいあって、それぞれのおおよその費用感が掴める。
目の前に種類別のリストがあったら、実際の事例もすぐに見れたら、明らかにやりたくなるはずだ。
自分たちの持つ課題毎に、どれであればアートで解決できるか、どの順番にやるかが楽しくなる。

そうだ。アートワークの一部を補助するのではなく、アートワークを見える化する仕掛けがいる。
見える化だけではなく、それを流通させる取り組み、実際の成果を見える化する取り組みがいる。
街にどんな種類のアートワークが今年生まれたか。これが見える化されたらワクワクものだ。
導入した組織や個人はもちろんだが、それを見るために人も来ると思う。価値連鎖が生み出せるのだ。