用途を重ねる。

多目的なロボットがあったとしよう。そのロボットをビジネスで使うとする。
そうなると、まず考えるべきはそのロボットをどんな用途で活用できるかだ。
運搬、監視、人の移動など様々だ。さらに運搬といっても様々なシーンがある。
それらの活用シーンを持っているお客さんはどんな方々だろうか。それを考える。

ある単一の用途を日常の業務にしている企業がいるのであればその企業は有望だ。
であれば、その用途に使うとどのくらいのメリットが生み出せるかを考える。聞いてみる。
メリットとは、仕事を早く終わらせる。一人で作業できるようになる。筋力が要らなくなるなどだ。
そこが見えたら今度はそのメリットと、そのロボットを買うもしくは借りるコストとの見合いだ。

十分に採算が取れるというなら、おそらく企業は購入を検討してくれるだろう。
もし採算が取れないなら、先ほどの用途以外の用途を探す。他にメリットを埋める用途があるかだ。
ここで見つかれば、メリットの総量を鑑みて採算をはじく。採算が取れれば購入の検討につながる。
ここでも採算が見込めなければ、コスト削減以外の売上増などのメリットにまで検討を広げる。

売上増は取らぬ狸の皮算用的な部分もあるが、期待値をしっかりと見極めていく。
できたら、コスト削減的なメリットと売上増の期待値を足したメリットの総量から採算をはじく。
でも、次は今期の予算があるかどうかという壁が立ちはだかる。予備費が使えるならOKだ。
使えないなら、残念ながら来期に持ち越しになるだろう。それでも有望な顧客だ。

有望な顧客、その顧客で有効な用途とメリット。ここを網羅したターゲット顧客リストを作る。
おそらく、同じ有効な用途とメリットを持つ顧客はいるはずだ。パターン毎にリストを整理したい。
あとは、パターン毎の相対比較をしながら、どのパターンの顧客にアタックするかを決める。
最初は全てのパターンで試して、仮説の確度を試しても良い。目標の売上への最短の道を探していく。