ふるさとを作ろう。

地方の街には都会にはない魅力がある。何よりも素晴らしいのは自然だ。空気から違う。
空が広く、山や海がある。心に染み入る景観が素晴らしい。四季を感じることもできる。
美味しい食事もある。土地で採れる素材を活かした身体に優しい料理がたくさんある。
水も美味しい。山にミネラルが豊富なのか、しっかりと味がある。だから料理も美味しい。

幾つもの土地の料理を楽しめる場所がある。例えば古民家レストラン。気持ちが上がる。
ゆっくりと食べたいなら宿もある。土地のお酒をのみながらの土地の料理は最高だ。
清々しい朝に、鳥の囀りを聞きながらの朝食もいい。心が洗われる体験になる。
普段都会で暮らす人にとって、新鮮かつ、気持ちを整えることのできる体験なのは間違いない。

生活の糧を生む営みは土地固有の文化だ。木こり、刀鍛冶、アートなど、土地により様々だ。
必ずしも大昔からやっている必要はないが、その土地で紡いできたものならとても魅力的だ。
そうしたコトの体験ができると、その営みが生まれた背景や込められた想いにも触れられる。
自分の日常に役立つ知恵を得ることができる。本質的に大事なことにも気づかせてくれる。

記憶に焼きついたあの味や風景が忘れられない。もう一度、その土地を訪ねたくなる理由だ。
さらに、その土地との関係を深めたいなら学べばいい。何度も通って、深く深く学んでいく。
その土地にある伝統的な技でもいい。土地に根付いた思想や風習でもいい。学ぶことはたくさんある。
土地の人との交流の中で、表面的なことにとどまらず、精神的なことにまで触れていく。

何度も通って、人と触れ合う。技や思想に触れて、人としての大事な部分を育む。
食や自然に囲まれながら、清々しい気持ちで、向き合うと、素直に吸収できると思う。
肩肘を張らない、大らかな心持ちで、時を過ごすことができる。これが地方の街の魅力だ。
ふるさとと呼びたくなる街を持つ。みんなが持つ。日本はもっと優しい国になると思う。