新しいものを売る。既存のものを別のフィールドで売る。そうした場によく出くわす。
そうした場合、コアとなる強みを明確にすることは大事だが、それだけではうまくいかない。
まず、新たな市場を作るには、コアとなる強みの表現に柔軟さを持つことが大事だ。
これまであった市場とは異なる表現でないと、良さが伝わらないことが多いからだ。
それどころか、これまであった市場では、あまり強みの表現すら必要なく、普通に売れていた。
実際に強みがどう響いていたというより、それを使うのが当たり前という理由で採用されていた。
そんな状況なので、新たな市場で強みをどう訴求したら良いのかはなかなか分からない。
故に、ゼロから潜在市場を学ぶ姿勢が必要なのだ。試してあたりをつけるを繰り返していく。
往々にして、100件当たったけど、うまく行かなかった。そんな結論を聞くことが多い。
この状態はとても良くない。100件が全て同じ扱いになっている。1つ1つではないのだ。
間違いなく、1つ1つで異なる探りを入れていけば、明らかに反応は異なるはずだ。
10件いくなら10件、100件いくなら100件の探りを少なくとも準備したいと思う。
最初の10件はかなり雑な探りになるだろう。でも次の10件ではその経験を活かす。
そうすれば、100件に到達する頃には探りの精度もあがり、潜在市場に手触りが生まれると思う。
10件毎に、探りを入れる対象ももちろん変えていく。そうすることで、反応も明らかに変わるはずだ。
要するに、探りに響き始めるのだ。相手に、それ面白いねという反応が生まれてくる。
最近の生成系AIでも、こちらからする探り、要は質問が大事なことは、次第に分かってきたと思う。
市場開拓も全く同じだ。どんな探りを誰に入れるか。ここに創意工夫が必要だと思う。
そして、創意工夫をすればするほど、市場開拓が楽しくる。創意工夫が機能するかの戦いだからだ。
とにかく100件アタックは結果が出ない。自分の創意工夫を試す場にする。これなら楽しめると思う。